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大陸出身の留学生と親しんだ.

よく習得された彼の日本語は、 
日常会話に事欠かなかった。
いわゆる聞き上手の彼は「そ
う、そう」と相手の話によく相
槌を打った。

ある時私が「えー、うそぉ」と
返したら、彼は真顔で「嘘はつ
きません。日本人は人を嘘つき
呼ばわりするのですか。」とい
きり立った。
私が「うそぉ」と言うのは相槌
の一種で、別に疑うわけでない
ことを説明したら、彼はようや
く合点した。

以来 彼の相槌の五回に一度
は「うそ、うそ」が混じるよう
なった。大らかな大陸気質が、
彼の異文化習得に加勢したのだ。

もう三十年も昔の話。
 
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 走行距離15万kmを超える愛車が、今年も車検の時期を迎えた。
買い替えも考えたが、なぜかこの車に愛着のある後期高齢の域に達した母は、
首を縦に振らない。はっきりと反対するわけではないが、
 
 「長いことよくがんばってるよねえ、えらいよねえ。見捨てるなんて酷
  だよねえ」

と、何か主張したげな発言。
 
 実際、エンジンがかかりにくかったことや、走行中にライトが突然消えた
こともある。ワイパーやベルトなど、消耗部品はあちこち交換しなければ
ならないし、何より燃費が悪い。ecoの時代に逆行している。

 「経年疲労ってやつかな。もうどこにガタがきてもおかしくない年。
 潮時だよ。」

 私が断言すると、母は、
 
 「そうやって、邪魔者扱いするから、年寄りの住み辛い世の中になる。
  誰のおかげで今の日本があるのよ。みーんな年寄りのおかげじゃない」
 と涙ぐんだ。
 
 驚いた。どうやら母は、我が家の老車と自分を重ね合わせているらしい。
 
「悪い所をその都度、治(直)してやりさえすれば、まだまだ大丈夫な
はずなんだから」
 
 母の懇願にも等しい言葉に、我が家の愛車は、今年も車検の門をくぐる
こととなった。
                         朝日新聞「ひととき」掲載
 その昔、コンビニで働いていた時のこと。
 
十四、五歳ほどの少年が母親に後押しされ、ぎこちなくレジの前にやってきた。
「ハチジュウ…エン…キッテ…クダ…サイ」。絞り出すように言うと、母親が
「すごい。第一関門突破だね」と、少年の耳元でささやいた。少年は一瞬、笑
顔を見せたが、その顔はまたひきつった。お金の出しようが分からないらしい。
 「これと同じ色を8枚そろえるの」
 母親の助言で、少年は鈍い銅色のコインを探した。1枚見つけては両の耳た
ぶを握り、全神経を集中させて、次の1枚を探すのだった。
 
 切手1枚買うことが困難な障害を持つわが子に、それを体験させたい母親の
思いが痛いほど分かった。私は「一緒に数えてみましょう」と少年と人さし指
を重ねた。やがて客が並び始めた。数えることに集中している少年をさえぎり
たくはなく、客の列に目線を送ると、弁当を手にした作業服姿の青年たちが
「そのまま続けて」と応えた。
 
 無事に買い物を遂げた少年は、白い封筒に切手を張り、「やったよ」と言わ
んばかりにパチンと母親と両手を合わせた。入って来た時とは別人のような少
年の顔があった。母親は私と他の客に深々と頭を下げると、少年を伴って店を
出た。

 いつもと変わらぬコンビニの空気が、とても温かく思えた初冬の一日だった。

                            by ケロロ丸
夫の姉がタケノコ煮を送って
くれる。それが実に美味だ。

義姉は小6の頃、母親を亡く
し、以来父親と三人の兄弟の為
に主婦業を担ってきた。渡され
た食費が底をつくと、今晩のお
かずをどうやりくりしようかと
授業中にメニューを書き殴り、
ノートを没収されたこともある
と聞く。幼くして弟(私の夫)
の母親代わりも務め、自らは進
学を諦めて働き、弟を大学まで
卒業させた根性の女性でもある。

誰に教わったわけでもない。
ただ必要と経験が姉の料理の腕
を磨いた。そんな義姉のタケノ
コ煮は深く、優しい味がする。

今日も大切に包みを開こう。

 息子が新聞配達を始めた。
配達地図を手渡され、首っ引きで覚えていた。
現在170件を担当。
 
 息子いわく「家を覚えることより、3種類の
新聞の組み合わせが難しい」と。
たとえ雷雨でも、2時過ぎには家を出て6時前に
帰って来る。私は気づかないふりをする。
そして卓袱台に置かれた朝刊に、「今日も無事に
配達を終えたんだな」と安堵する。

 新聞少年ならぬ新聞青年。
彼の遅い成長を思えば、自分で考えて時間を使える
ようになっただけでも、親バカな母は嬉しい。

 新聞を受け取る家々にとって、
息子の届ける「朝」が、
どうか清々しいものでありますように。
 

プロフィール

ケロロ丸

Author:ケロロ丸
◆ケロロ丸(♀)◆福岡県在住◆遠方の心の夫1、京都在住の長女、売れない絵描きの息子、バイク大好き介護福祉士次女◆職業は予備校講師の傍ら立ち上げたケロロ塾の塾長(通算28年目)、登録販売者、同行援護介護者、消費生活専門相談員◆嗜好:動物、ミスチル、チャゲアス、役所広司、内野聖陽、香川照之、筑紫哲也(故人)、三島由紀夫、辺見庸、宝ドライ缶チューハイ、ケロロ軍曹、文筆活動、作画、音楽、映画◆苦手なもの:祭り、人ごみ、甘い物

 
 
 
 
 
 

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